朝から機嫌が悪い。

だれが?だんな。(今日はだんなだっ)

たいてい何か理由がある。

それもたいてい私への不満。

そう言うときは、絶対に余計な事を言わない。

言うと必ず、やぶへび状態に陥るから。

でもさぁ、2,3日前から決めていた美術館行きは
決行するのよね。

こんな不機嫌な、理由も分からない不機嫌な人と行くのは
本当はこっちこそ願い下げ。

だけど、ここで、「止める」なんて言ったら、
それこそ、また、スイッチが入っちゃいそう。

準備しつつも、心がけて普通に話しかけた。

ちょうど美術館の場所をネットで見ようと思っていたので、
出る15分くらい前にパソコンを見ているだんなに
「あれ?美術館の場所を見てくれてるの?」と言うと・・・・無言。

もう一度、「ねぇ」と言うと
めっちゃ機嫌の悪い声で「う゛〜」と唸る。

聞こえないように、隣の部屋で
「聞こえてるんなら、ちゃんと返事くらいしろよな」とブツブツ。

それからも、出かけるときもいつもなら一緒に出るのに、
勝手に出かけやがった。

たまたま出る時間は10時頃と決めていたので、
「何時に出る?」と聞く事がいらなくて、ホント良かったよ。

でもね、勝手にさっさと行ったから、
こっちだって、勝手に行く事にしたサ。

自転車で追っかけるなんてことしないで
自分のペースで歩いたサ。

先日の朗読の会議の録音を聞きながら歩いていったサ。

案の定、駅の改札口辺りで不機嫌そうに、
「お前、携帯持って来てないのか?」と文句言う。

『あんたが勝手にさっさと行っといて、何よっ!!』と思ったけど、
実際、イヤホン入れてたので聞こえてなかった模様。

とっさのウソ。

「マナーにしてたからかな?」

相変わらずブスッとしながらホームへ降りる。

電車に乗ってからもお互い一言も言わない。

私もそのままイヤホンを聞いてるし、
だんなは文庫本を開いて読んでいる。

私は、家で色々したいことがあった。
確かに今日行く美術館の催しは見たいものだった。
だけど、アレコレと雑用ばかりだが、あったのだ。

本当は来週の予定だった。

でも、息子が引っ越すのでばばさまを交えて
お昼ごはんを食べようと言う事になった。

息子は、大阪を離れると言う事で、
友達と会いまくっていて、夜はほとんど外食状態。

まぁ、今だけだから大目に見てるさ。

そんな事で、急遽予定が繰り上がり、
私としてはだんなに聞いた時に「行かない」
と言うのではないかと少し期待していた。

なぜなら、仕事から帰ってくるのがここの所ずっと遅かったから。
きっと、日曜日に出かけるのは嫌がるだろうと踏んでいた。

ところがどっこい、行くというではありませんか。

日ごろ、勝手ばかりしているわたしですので、だんな孝行をと
私の心の中では合わせたという気がどこかにあり
その上の不機嫌なので、ますます腹が立ち、
駅に着いても勝手にさっさと行くし、
正直、もう、「止めるわ」と言って帰ってやろうかと・・・・

だけど、ここで、ソレを言うとますます大きくなるぞ。
と、ぐっと我慢。

多分、昼頃になると機嫌も少しマシになるはず。
その頃に聞いてやろう。

美術館に着いても変わらずのブスオぶり。

もう、ほっといて、お互いに好きな感覚で見て回る。

いつもなら、結構一緒に回って、
「ここがどうだ、アノ絵はどうだ、この画家は・・・」などと
薀蓄をだんなが言いながらみてまわるのだけれど。
聞けないから案内のイヤホンを借りてしまった。
大枚500円。もったいなぁ〜〜〜。

行った美術館は、4階建て。
B3から見て回る。

案の定、少しずつ氷解している模様のブスオ君。

階を変わる時にはお互いに待ち合う。

そして、ミュージアムショップの頃には、
私のアレコレ悩む買い物にも付き合ってくれた。

とりあえず、見終わる頃には、少しマシになってた。

美術館のある駅では、レストランがあまりなくて、
仕方なくターミナルへ出る。

どこで食べる?から始まって、
だんな「俺、シャツ買いたいネン」とのたまう。

ふ〜〜ん、それでか、と機嫌が直ってきた訳を知る。

でもね、優しい妻は「じゃ、○○の上で食べる?」と
シャツを買うつもりの上を提案してあげた。

だんな「せやな」とサ。

で、あちこちの店を見て回り、
やっとの事で落ち着いてビールを注文して飲みながら・・・・

私も美味しく食事したいので、
「なんで、朝からあんな、機嫌わるかったん?」と
聞いてやった。

それでも、何も言おうとしないブスオ君。

「私が場所みてくれてるの?って聞いたのがアカンかったん?」
「これから二人やねんで、いやな事でも言うてくれんとわからへんやんかぁ」

すると、やっと、やっと白状しましたよ。
だんな「お前が決算賞与でるかな?なんてしょうもないこと聞くからやっ」と
抜かしました。(アラ失礼)

実は、息子の引越しが3月22日に決まりそうで、
それに伴い、必要な品物の購入や、
一度、両親も寮の方に挨拶に伺おうと言う事もあり、
突然の出費に、つい、大蔵省としては
昨年、突然頂いた決算賞与が今年もでたらなぁ、と
淡い期待を抱いただけ、なのに・・・・

きっと、このブスオ君は、私が単純に何も考えないで
賞与だけを欲しいと言っていると思ったのでしょうか?

ま、このブツブツを言ってやりましたので、
とりあえず、ブスオ君はやっと普段のだんなさんに戻りました。

遅いお昼ご飯を食べて、シャツを買い、パソコンショップに行きたい妻に付き合ってくれて、
二人揃って、また電車でわが町へ帰りました。

駅から美術館までの北風が本当に寒く冷たく感じられたのは
心が冷たかったからでしょうかね?

コメント

witch
witch
2007年3月12日1:14

ブスオ君と優しい妻のお話、めでたしめでたしで終わって良かったです。
優しい妻の心の動きがとってもよく分って、ハラハラしながら読ませて頂きました。
ブスオ君の心の中も色々複雑なものがあったのでしょうね。

ご夫婦での美術館で芸術鑑賞は、定年後の素晴らしい時間を予感させますね。

つむぎ
2007年3月12日7:18

うふふふふふふふ(^^)

と実は笑ってしまいました。
風が冷たく感じられたのは、きっと、naochanが怒りながらも不安だったからではないでしょうか?
心はポカポカですね!
だって、私なら、理由聞かないもん(笑)

naochan
naochan
2007年3月12日21:28

>witchさんへ
優しいかどうかは????ですよ。
だって、怒る顔を見るのが嫌だっただけですから。へへ
その昔、義父母と一緒にお寺参りに行った時、
義父が先に先に歩いてしまって、義母の言う事を聞かなくて。。。
義母が文句言うもんだから、ますますへそを捻じ曲げちゃって
結局、別々に帰ってきたんですよ。なんか、思い出しましたよ。へへ

>つむぎさんへ
そうでしょう。もう、バカばかしいったらありゃしないでしょ。
ひとこと言った事に腹を立てると、そのときは、ぐっと抑えても
翌朝には必ず爆発しますのよ。そして、ブスオに変身するの。
なら、その腹が立った時に、言えば良いじゃんよねぇ。
結婚した時から、この事でよく文句を言っています。

つまり、いつの間にか私が怒っているのですわ。ホホホ

一緒に歩いていても気持ちが離れていると
距離がすご〜〜〜く感じられるものですね。

ま、つむぎさん家は大丈夫。
もしかして、うちとは、真逆?

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